お家の中は明るいのに、お庭はもう真っ暗だ。

ボク、どこで眠ればいいんだろう。
お庭に小さな小さな小屋があるけど、なんか別の犬のにおいがするし、
だいたい、ボクのベッドがないじゃないか。
まさか、ほんとにこのままおばちゃんのお家に入れてくれないつもり?
みんなかわるがわるボクの様子を見に来てくれるけど、
お家に入っていいよって誰も言ってくれない・・・
夜

うっそ~~~!!
お家の電気も消えて、真っ暗じゃないか。
ボク、ボク、ほんとのお家に帰りたい!!


ボクは寂しくって、怖くって、なかなか寝付けなかった。
そして夜中にあんまり寂しくなってキュンキュン泣き出してしまった。
ママちゃん、早く迎えに来てよ。
ボクさみしいよ~~
夜。。


その時玄関の明かりがついて、おばちゃんが出てきた。
そして、ふわっとボクの頭をなでてくれた。
「さみしいの? かわいそうに。」って、ボクを抱きしめ、何度も優しくなでてくれた。
ボクはなんだか安心していつの間にか眠ってしまった。


次の日、ボクはママちゃんを待った。
今日は迎えに来てくれるはずだ。
初めて家の外で眠ったぼくは寝不足気味だったけど、お日様がのぼると同時に目が覚めて、
ママちゃんが来るのを首を長くして待った。
お散歩に行っても、ボール遊びをしても、おやつをもらっても
ボクはママちゃんが迎えに来てくれるのを待った。

ボール


夜になった。
ママちゃんは今日も来てくれなかった。
何か用事があったんだ。
ママちゃんがボクの事を忘れるはずないもん。
悲しくて寂しい夜、ボクはまたお外で眠った。
でも、やっぱりママちゃんのことを考えるとぐっすり眠れない。
夜中にまたキュンキュン泣き出してしまった。

この時もおばちゃんはすぐに来てくれた。
そして昨日と同じようにやさしくボクに話しかけ、そして体をなでてくれた。
ボクとおばちゃんはしばらくお外で一緒にいた。


次の日もボクはママちゃんを待った。
みんな遊んでくれるし、お散歩だって一緒に行くんだ。
でも、ボクはやっぱりママちゃんがいいんだ。
早くお家に帰って、お部屋の中でゴロゴロしたいよ。
ママちゃんが迎えに来てくれたらいっぱい甘えるんだ。



夜になってもママちゃんは迎えに来てくれなかった。
なんで、なんで、なんで・・・
ボクのこと嫌いになっちゃったの?
ボク、ママちゃんに捨てられたの?
夜中、やっぱりボクは寂しくって泣いてしまった。
おばちゃんはこの日もすぐに来てくれた。
そして「りんたろうはもううちの子なんだからね。
いつまでも泣いたらあかんよ。」って言った。
「りんたろう」ってボクのことなんだ。
ママちゃんはもうボクを迎えに来ないんだ。
ボクはおばちゃんちの子になったんだ。

ボクはその時ハッキリわかった。
泣いたってママちゃんは迎えになんか来ないって。


次の日からおばちゃんはボクの母さんになった。
おじちゃんはボクの父さん。
そして姉ちゃんと兄ちゃんができた。
ボクはもう夜中に泣かなくなった。
そしてボクの名前は「りんたろう」になった。


次回に続く
写真は当時のものです。

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2008.08.18 / Top↑
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